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一皿に込める物語

板橋にある「 Bistroむじか」 です。
今日もちょっと真面目に。でも堅苦しくなく
料理に込める想いを綴ってみました。

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料理や食材には、それぞれの背景やストーリーがあります。
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どんな風に育ち、どんな人がどんな想いで作ったのか。

だからこそ、その物語と想いを一皿に込めたい。
 
ただ「美味しい」で終わるものじゃなくて、食べる人の心にまで届けたい。

だから、生産者さんと直接やりとりさせてもらうことも多いです。

さらに、料理の物語はそれだけじゃありません。
歴史的な背景や文化的な影響、
なぜこの調理法なのか、どうしてこの食材を使うのか?

一皿には、驚くほどたくさんの物語が詰まっています。

だからこそ
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どうすれば、この物語が「美味しい」という形で伝わるのか?
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を毎日考えます。

焼くか?茹でるか?煮るか?蒸すか?揚げるか?それとも、そのまま?
ソースは?塩だけ?
香りは?
味の組み合わせは?


スッと思いつく時もあれば、迷う時も・・・。 

そして迷ったときは気を衒わず、
シンプルで伝わりやすい料理に仕上げます。

なぜこの料理なのか、なぜこの味なのか。
すべてに理由があります。そして歴史がそれを証明してくれています。
だから無駄にこねくり回す必要はないんです。

料理への敬意を忘れるとアレコレ手をかけすぎます。

以前の私がそうでした。

新しい事、やってみたいんですよね。

「若気の至り」と言うやつです。

「御免なさい」と想いますが
この若気の至りが今の私を作っているのも確かです。

ちょっと脱線しましたが話を戻します。

最近、たまにイノベーティブな料理や
コンセプト重視の料理を戴く事があります。

ハッキリ言って「すごい!」

アイディアから技術まで含めて
とても私に作れる料理ではありません。

ただ、その料理が「美味しい」と感じるか?
とは別の話。

私にとって料理で大事な事は「美味しい」と「楽しい」。

後にも先にもこの2つ。
美味しくないと想いどころか何も届かないと思うので。

だから自然な形で物語を紡ぎたい。

そして頭で考える料理では無く心で感じる美味しいを大事にしたい。

こんな風に想いながら作った一皿一皿の料理をお客さんのもとへ届ける。

「美味しい」と「幸せ」を共有です。

お客さんとこの2つの感覚を共有できてこそ、物語が伝えられる。

そして最後には味覚としての「美味しい」だけでなく、
五感で「美味しい」を感じて頂ければ最高です。

そんな料理を作りたい。

足を運んでいただいた際にはぜひ楽しんでくださいね。